G.5.2 ソリッド要素
ソリッド要素は、一般的な3次元応力を含む構造の問題を解くことができます。コンクリートダム、地盤、岩盤の応力分布といった問題は、ソリッド要素を使用した有限要素解析が非常に有効な手段を与える問題に分類されます。
基礎理論
STAAD.Proで使用されるソリッド要素は、8ノードのアイソパラメトリックタイプです。これらの要素は、ノードあたり3つの並進自由度を持ちます。
各種のノードを一緒にすることにより、8ノードのソリッド要素は、4~7ノードの次の形に縮退させることが可能です。ジョイント1、2、3は、三角形を保つ必要があります。
ソリッド要素の剛性マトリックスは、8つのガウス-ル・ジャンドル積分点からなる数値積分(2x2x2)により評価されます。積分は、せん断ロックを防ぐための2次削減です。数値積分を容易にするために、要素の幾何形状は、その"重心"を原点とする要素自然座標系(r, s, t)を用いた内挿関数によって表現されます。内挿関数を以下に示します。
, ,
意味= | ||
= |
内挿関数hiは、自然座標系(r,s,t)で定義されます。r、s、tはそれぞれ、-1から+1の間で変化します。未知の内挿関数hiの基本的な特性は、自然座標系におけるそれらの値が、ノードiで1、要素のその他すべてのノードで0となることです。要素変位も幾何形状と同じように扱われます。完全性のため、関数は次のように与えられます。
, ,
ここで、u、v、wは、要素内任意点の変位であり、ui、vi、wi、i=1,8は、形状を規定する座標系での対応するノード変位です。
表面で変位がゼロの3つの"バブル"変位関数が、せん断挙動を改善する33×33のマトリックスを形成するために各方向に追加されます。バブル関数には修正積分を使用して、要素の向きに関して結果を不変にします(中心の1点積分が使用されます)。
このマトリックスは、静的縮約の使用によりコーナージョイントにおいて24×24のマトリックスに低減されます。